フラット出しという言葉について

フラット出しという言葉はスキー・スノーボードの極々一部(全体の約5%未満)のワールドカップクラス競技関係者達が使用する言葉です。
フラット出しとはエッジの角度を正確にだすための工程として使用されるのです。
フラットにする事よりもむしろ大事なのはベースエッジの角度です。
現在一番重要なエッジの角度よりフラットにすることが最も重要な事であるかのように捉えられていますがそれは間違いです。
またこのような事は何度でも板を交換できる立場だからこそ行えるのです。

スキーの場合は高価なレース用の板は比較的フラットに近い状態の板が多いですが、安価な板やフリースタイル用の板などはフラットに近い状態の板はあまりありません。

スノーボードについてもアルペン用のレース板はフラットに近い状態の板もありますが、フリースタイルの板(スキー・スノーボード)については高価な板であってもフラットに近い状態の板は殆どありません。
・レース用はコンマ1秒を争うコンセプトによって製造されている(フラットに近い)
・フリースタイル用はパーク・深雪・バックカントリーを楽しめる形状で製造されている
・ロッカー、キャンバー、ダブルキャンバー、ハイブリッドなどさまなざまな形状があり様々なコンセプトによってコンベックスや3Dなどソールの形状も変えて製造している。
このように使用目的によってもともとフラットに作られていない、もしくはフラットで製造しているが製造過程でフラットでないものが出来てしまう(湾曲させて製造するため歪みがどうしても発生してしますなど)
またご使用中に変形や歪みが発生してしまう可能性もあります。(その場合は板の交換時期です。)

このように目的別によるすべての特性や特徴を台無しにしてまでフラットにする必要があるとは思えません。

そもそも滑走面の厚さは1mmから1,2mm程度です。
滑走面の研磨には限界があります。
板の特性や形状を無視してフラットを出そうとする場合ほとんどの板が滑走面が無くなってしまい芯材がでてしまう、もしくはエッジが無くなってしまう、残ったとしても次は研磨出来ない状態になってしまします。

弊社では板のコンセプトや形状を大切にしてストラクチャーが入る状態にして施工します。
これこそが職人の技術だと思っております。
※ある程度フラットに近い状態でないとストーンが硬いため施工できないため

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